自閉スペクトラム症(ASD)

家族に「自閉スペクトラム症」がいます。20歳の娘です。世間での認知度はまだまだ低いような気がしますので、ここでいろいろ説明や対策などを書いていこうと思ってます。

自閉スペクトラム症(ASD) の方への適切な指示の仕方

自閉スペクトラム症(ASD)の方への適切な指示の仕方を紹介します。

 

 あいまいな言葉、「あれ」「これ」「だいたい」「ちょっと」「しばらく」「適当に」といった言葉、あいまいな期日や量、あいまいな手順で指示されると自閉スペクトラム症(ASD)の人は困ってしまいます。

 

 「これいい感じでやっておいて」といった表現だと、何をやっていいかわかりません。

 

 自分勝手なやり方で失敗してしまうかもしれません。

 

適切な指示の仕方

 

 次のことに気をつけて指示してあげるとアスペルガーの方も助かります。

 

  • 一度に複数の作業をさせない。
  • 1つずつ作業を頼む。
  • 必要なことだけを伝える。
  • 文字や図などで伝えると理解されやすい。
  • あいまいな表現を避ける。
  • 5W2Hを伝える。できるだけ具体的に指示する。
  • ミスしてもしからない。
  • 「きちんと」「適切に」といった抽象的な言葉は使わない。
  • 変更が生じたら、その後の予定や見通しを伝える。

 

 

 5W2Hを明確にした指示は、誤解を防ぎ、効率的に仕事を進めるうえでも大切です。

 

 アスペルガーの方は反復作業を得意とします。

 

 特に興味を示した作業には驚異的な力を発揮します。

 

 素晴らしい成果を生むことも往々にしてありますので、適切な指示をするよう心がけましょう。

自閉スペクトラム症(ASD) の中の種類

自閉スペクトラム症(ASD)は、対人関係の特徴によって、3つのタイプ分かれます。

 

積極奇異型
  • 興味のあることであれば知らない人でも話しかけたり、馴れ馴れしく接したりする。
  • 必要以上に大きな声で話す。
  • 人と話す距離が近い。
  • 突然、知っている知識を一方的に話したりする。
  • 自分の言動によってトラブルが起こってもほとんど実感が無い。

 

受動型
  • 自分から積極的に人と接しない。誘われればつきあう程度。
  • 話しかけられても反応が乏しい。
  • そっけない態度をとる。
  • 集団の中で目立たない。
  • 他人と関わる努力をしている状態の人もいる。
  • 一見ではアスペルガー症候群とはわからない。
  • いろいろ気を使うので生きづらさを感じやすく神経を疲弊しやすいタイプ。

 

孤立型
  • 他人と関わるのが嫌い。
  • 一人でいるのが好き。
  • 一人でいるのが寂しいとは思わない。
  • 誰にも邪魔されたくないという思いが強い。

 

自閉スペクトラム症(ASD)の診断は専門医で

 上記のいずれかのタイプに似ているからといって、自閉スペクトラム症(ASD)であるとは限りません。

 

 性格が社交的な場合もありますし、物静かな性格でひとりでいるのが好きという人もいます。

 

 そういった人がすべて、自閉スペクトラム症(ASD)であるわけがありません。

 

 自閉スペクトラム症(ASD)を含む発達障害の診断には、専門医での受診が必須です。

 

 日常生活や社会生活に支障が出ていて、自閉スペクトラム症(ASD)かもしれないと思う方は、できるだけ早く受診しましょう。

 

 アスペルガー症候群も他の病気同様、早期発見、早期治療が重要です。

自閉スペクトラム症 (ASD)の原因

自閉スペクトラム症 (ASD)の原因は脳の機能障害です。

 

残念ながら現代の医学では、薬や手術、リハビリなどによって”完治”することはできません。

親の育て方やしつけは関係ある?

つい最近まで自閉スペクトラム症 (ASD)は親の育て方やしつけに問題があると考えられていました。

 

自閉スペクトラム症 (ASD)の子供の親は、愛情不足や過干渉、
さらには虐待などを疑われ非難されることもありました。

 

 しかし、長年の研究や観察により現在でははっきりと否定されており、
いわゆる「心の病」とは全く別物「脳の機能障害」ということが分かっています。

 

 

脳のどこが原因なのかは分かっていない

「脳の機能障害」と言うことは解明してるのですが、脳のどの部分に異常があると
自閉スペクトラム症 (ASD)になるのかは現代の医療ではまだ分かっていません。

 

 ただ、自閉スペクトラム症 (ASD)の症状を鑑みるに、次の部位に原因があるのではと想定されています。

  • 連合野(れんごうや)…種々の情報の統合。
  • 帯状回(たいじょうかい)…感情の形成と処理。
  • 扁桃体(へんとうたい)…情動の制御。
  • 海馬(かいば)…記憶や空間学習能力。
  • 前頭葉(ぜんとうよう)…行動の選択。

 

人によって異常個所が異なるため、症状も様々です。
自閉スペクトラム症 (ASD)でも3大特徴全て持ってる人は多くありません

この特徴の凸凹強弱によって診断を難しくさせてるのも事実です。
中には特徴を自覚していて、特定の人に会う時や

病院の診察などで定型発達のように演じてしまう人もいます。

自閉スペクトラム症(ASD) の一般的な症状

自閉スペクトラム症(ASD)は、発達障害の一種です。

 

2013年からは、自閉症」、「アスペルガー症候群」、「小児期崩壊性障害」、「広汎性発達障害
区分をなくし、まとめて自閉スペクトラム症ASDと呼ぶことになりました。

 

まず3大特徴のひとつとして、コミュニケーションが極端に苦手であるということがあげられます。

 

自閉スペクトラム症(ASD)の方は基本的に学習能力、運動能力の発達に問題はありません。

 

言葉もちゃんと話せますし計算もできます。
むしろ定型発達発達障害ではない人)より優れてる場合が多いです。

 

しかし、言葉を話すことはできますが、話の流れを読みながら
キャッチボールのような会話をすることが苦手なのです。

逆に一方的に話し続けてしまう場合もあります。

相手の気持ちや立場を理解したり、

何を求められているか察したりすることが非常に困難で、
会話が続かなくなり、黙ってしまう時もあります。


ただ、家族や友達や同僚、ある特定の人は全然平気な傾向にあります。

 

この特性により、運動機能に問題はなくてもチームで行うスポーツが困難なのです。

ゼスチャーやアイコンタクトが理解できないのです。

 

そして一般的なルールを理解したり実行したりすることができないのです。
いわゆる、「暗黙のルール」です。

生活していく中で、自然とこうしたほうがいいというルールです。

 

たとえば、落ち込んだ人の前で笑ったり喜んだりしてしまいます。

 

逆に、自分が決めたルールは頑なに守るという特性もあります。
これにより「常識がない」「空気が読めない」などと言われてしまいます。

 

このように自閉スペクトラム症(ASD)の人は、学校、社会、家庭において、
生活していく上で非常に多くの問題を抱えています。

 

症状の程度は様々です。
重度の場合は子供の時から人付き合いに支障が出るので、
早い段階で診断が下されます。

 

軽度の場合は、子供の頃は「ちょっと変わった子」で済まされてしまい
自分の発達障害に気づかないまま社会に出て

周りの人に言われて気付く場合が多いです。

自閉スペクトラム症(ASD)の特徴

自閉スペクトラム症(ASD)について正しく理解していきましょう。 

原因は脳の機能障害

自閉スペクトラム症(ASD)の原因は、生まれつき持った脳機能の不全です。

 

 ・遺伝により脳の機能障害が引き継がれる
 ・妊娠中の薬の影響
 ・出産時の脳へのダメージ
 
などが原因と言われています

 

決して、子供の頃の育て方やしつけ方は関係ありません、
うつ病のようないわゆる「心の病気」でもありません。

 
大人になってから発症する人もいません。

大人になるまで気付かない

自閉スペクトラム症(ASD)は生まれ付き持っています。

 

ただ、症状に気づくのは、大人になって周りの人が先に気付き
教えてくれたり、病院を進められて気付く人が多いそうです。

 

子供の頃は自閉スペクトラム症(ASD)の症状が出ても、
逃げ場があるので「ちょっと変わった子」くらいの認識で終わってしまいがちです。

ですが社会に出ると逃げ場がなかったり、監視されてたり、
「ちょっと変わった人」では済まなくなるのです

 

知能障害はない

 自閉スペクトラム症(ASD)は知能障害や言語障害はありません。

 

むしろ自閉スペクトラム症(ASD)の特性上、

興味があると、とことんやり続けてしまうので
「凄いもの知り」だったり、「学校の成績はいい」という方も多いです。

 

自閉スペクトラム症(ASD)の人が犯罪を起こしやすい?

これもよく言われてることですが、そんな統計はありません。

ただ、「こうするとこうなる」という考えが苦手なため、

犯罪等に巻き込まれる可能性は

高いかもしれません。

自閉症スペクトラム症とは?その2

自閉症スペクトラム(Autistic Spectrum Disorder、略称ASD)とは、
広汎性発達障害に属する疾患を1つの連続する症状として捉える概念のことです。

 

この自閉症スペクトラム症(ASD)には、
自閉症

「小児期崩壊性障害」(2~10歳の間で自閉症に似た症状が出る)

「言葉の遅れ」、「言葉の指示が理解できない」、「自分の思いがかなわないと感情が大崩れする」、「じっと出来ない(多動性)」、「感覚の過敏性がある」

アスペルガー症候群

「周囲との交流が困難」「限定的な興味」「日常生活のルーチン化」「早口の絶え間ないおしゃべり」「空気が読めない」「変化を嫌う」「人の気持ちがわからない」

「広汎性発達障害

高機能自閉症

自閉症」の知的障害がないもの

などが
含まれています。

 

スペクトラムとは日本語で連続体という意味です。

 境界線を設けず、全体的な観点からみるということです

 

 「自閉症」「高機能自閉症」「アスペルガー症候群

 

 この3つの疾患は、自閉に基づくコミュニケーション障害を持つという特徴があるのですが、
自閉症スペクトラムという概念の基では、知的障害レベルの高低や自閉症状の強弱によって、
名称が区別されていくのです。

 

 
   
   
   

医師の診断によって病名が決まると、一般的にその病名に従って治療が行われます。

 

 大切なのは、病名にとらわれることなく、自分の持つ能力を最大に発揮して、充実した生活を送ることです。

 

 

DSM-5におけるアスペルガー症候群の扱い

近年、自閉症高機能自閉症、そしてアスペルガー症候群という3つの障害は知的レベルの違いはあれど、
同じ種類の障害であるという考え方が主流となっていました。

 

2013年に発表された精神障害の診断と統計の手引き(DSM)の最新版DSM-5では、
この3つの障害の区別がなくなり、「自閉症スペクトラム」に一本化されています。

 

自閉症高機能自閉症アスペルガー症候群自閉症スペクトラムの一種という位置づけになります。

 

自閉症は知的な遅れを伴い、高機能自閉症は知的な遅れが目立たず、
アスペルガー症候群は知的な遅れがないものの独特な特性を伴う障害と考えられています。

自閉スペクトラム症とは

自閉スペクトラム症とは、発達障害の区分のひとつです。


親のしつけや育て方
が原因ではなく、
感情や認知といった部分に関与する脳の異常だと考えられています。 
なぜなるのかは、現代の医学ではまだわかっていません。

発達障害は大きく分けて3つにわけることができます。

 

1.自閉スペクトラム症ASD


2.注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害(ADHD

 

3.学習障害(LD)

 

娘はこの1番の自閉スペクトラム症ASDだと思われます。
(2013年からは、自閉症アスペルガー症候群、小児期崩壊性障害、広汎性発達障害
区分をなくし、まとめて自閉スペクトラム症ASD)と呼ぶことになりました。)

実は娘は何回か病院に行ったのですがASDとは診断はされませんでした。
グレーゾーン
と呼ばれているレベルです

 

そしてこのASDの特徴として

大きく3つあるそうです。

  1. 対人関係の障害
  2. コミュニケーションの障害
  3. 強いこだわりや、興味のかたより、常同運動


なんかざっくりしてますね

ただ、ざっくりしてるのには訳がありまして、

まったく同じ症状の人はまず居ないからです
症状もさまざまで、さらに凸凹があるのです。

 

100人いれば100通りの症状があるということです。

 

一つ注意してほしいのが、特徴の欄で

「苦手」ではなく「障害」という言葉を使ってることです。

苦手という人は5万といると思いますが、苦手なんてレベルじゃないということです。

ですが凸凹があるので中には1番の「対人関係の障害」は

症状に出ないという方もいらっしゃいます

非常にラインを引くのは難しいと思います。