自閉スペクトラム症(ASD) の一般的な症状
2013年からは、「自閉症」、「アスペルガー症候群」、「小児期崩壊性障害」、「広汎性発達障害」の
区分をなくし、まとめて自閉スペクトラム症(ASD)と呼ぶことになりました。
まず3大特徴のひとつとして、コミュニケーションが極端に苦手であるということがあげられます。
自閉スペクトラム症(ASD)の方は基本的に学習能力、運動能力の発達に問題はありません。
言葉もちゃんと話せますし計算もできます。
むしろ定型発達(発達障害ではない人)より優れてる場合が多いです。
しかし、言葉を話すことはできますが、話の流れを読みながら
キャッチボールのような会話をすることが苦手なのです。
逆に一方的に話し続けてしまう場合もあります。
相手の気持ちや立場を理解したり、
何を求められているか察したりすることが非常に困難で、
会話が続かなくなり、黙ってしまう時もあります。
ただ、家族や友達や同僚、ある特定の人は全然平気な傾向にあります。
この特性により、運動機能に問題はなくてもチームで行うスポーツが困難なのです。
ゼスチャーやアイコンタクトが理解できないのです。
そして一般的なルールを理解したり実行したりすることができないのです。
いわゆる、「暗黙のルール」です。
生活していく中で、自然とこうしたほうがいいというルールです。
たとえば、落ち込んだ人の前で笑ったり喜んだりしてしまいます。
逆に、自分が決めたルールは頑なに守るという特性もあります。
これにより「常識がない」「空気が読めない」などと言われてしまいます。
このように自閉スペクトラム症(ASD)の人は、学校、社会、家庭において、
生活していく上で非常に多くの問題を抱えています。
症状の程度は様々です。
重度の場合は子供の時から人付き合いに支障が出るので、
早い段階で診断が下されます。
軽度の場合は、子供の頃は「ちょっと変わった子」で済まされてしまい
自分の発達障害に気づかないまま社会に出て
周りの人に言われて気付く場合が多いです。